ショートカービング

 今回の車山で確認したかったショートカービングテクニックの一つに、エッジ切替時〜ターン前半にかけての谷足荷重ポイントの移動が有りました。

 ターン後半の外足(谷足)で、インエッジのかかと寄りになっている荷重ポイントを、切替〜ターン前半にかけてアウトエッジの小指の付け根の辺りに持ってくるようにする事です。(イラスト参照)

 これはスキージャーナル2000年12月号40〜41Pの平川仁彦×渡部一樹の対談で書かれているので、興味のある方は一読されてみて下さい。

 

 素早い谷膝返し&捉えを行い、小指の付け根辺りで軽く捉えるようにする事で結果的に‘内足を引く’ことになり、スムースな重心の落下が得られるようになる訳です。

 

 インラインスケートのWプッシュテクニックでは、この重心(荷重点)移動を使い、更にプッシュして加速を得るので、スキーでも比較的楽に行えるようになりました。

 このイラストではクロスオーバーした後の膝が、X脚気味になっていますが、実際にはここでO脚気味になるというか、右膝だけ開くはずです。

 

 この荷重点の移動と膝の早い返しが出来て、腰がターン後半に必要以上にローテーションしなければ、気持ちの良いカービングショートタンが出来ました。

当然スラロームに良い影響が出て、タイムもそれなりに早くなったと思います。 (^_^;)   '01/Mar/26

ショートカービング用エッジチューン
 ロシニョールのサービスマン平山氏から聞いた、最新のショートカービングSKIのチューンナップを図解してみました。

 まずベースのビベル角を1度取るのですが、エッジ部分だけではなく、ソールも一緒に削ってしまいます。その幅は3〜5mm一定の幅で取ります。もちろんその部分にはストラクチャは入りません。

 サイドエッジは平均して86度程度に付けているようです。

 このチューンナップはワールドカップ選手や、日本のトップレーシングの中では平均的に使われ始めたパターンだとか。

 ショートカービングSKIは、特に高速時に挙動が不安定になることがあり、それを安定させるためにソールも含めてのビベルを取り、エッジング時にエッジがしっかり咬むように86度の角度を付ける事にしているようです。

 木村公宣選手もこのパターンだそうです。